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タンパク質標識
 
概 要 


標識したタンパク質は、抗原抗体反応などとの組み合わせにより、多くの分析に用いられる。原理的には様々な化合物をタンパク質に標識することができるが、抗体への標識に限ると、蛍光やビオチン、キレート、酵素等が用いられる。タンパク質に標識する場合は、アミノ基(NH2)、スルフヒドリル基(SH)、カルボキシル基(COOH)、還元糖末端や過ヨウ素酸酸化により生じるアルデヒド基(CHO)等が標識部位として利用できる。

 アミノ基に対しては、一般的にN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(NHS)、SH基に対してはマレイミド基、アルデヒド基に対してはヒドラジド(NHNH2)が用いられる。カルボキシル基は、NHSを用いて活性化して、アミノ基を持つ標識試薬と結合させることができるが、タンパク質にはアミノ基が数多く存在し自己カップリングするため、通常使用されることはない。アルデヒド基は、糖タンパク質の糖鎖を過ヨウ素酸で酸化することにより生じる。一級アミノ基と反応しシッフ塩基としたのち、還元して安定な結合を形成する。

 それぞれの標識方法は、目的に応じて使い分けることになる。アミノ基への標識は、部位を特定できないため、場合によっては、タンパク質の活性に大きく影響を与える場合があるが、標識方法が極めて単純なので抗体などのタンパク質標識に利用される。スルフヒドリル基への導入は、システインを導入した組換タンパク質に用いられることが多く、部位を特定した標識になる。糖鎖を酸化し調製したアルデヒド基を用いる場合は、一級アミノ基を持つ化合物よりも安定な構造を形成するヒドラジド化合物あるいはアミノオキシ基の方が還元操作を必要としない分、有利である。以下に、タンパク質標識に一般的に用いられるアミノ基およびスルフヒドリル基への反応についてまとめた。


タンパク質のアミノ基への標識
アミノ基(NH2基)へ結合できる反応基は、上記のNHS以外に、イソチオシアノ基(ITC)、スルホン酸クロリド、カルボン酸クロリド、エチレンオキシド、アルキルクロリド、アルデヒド基、カルボン酸無水物など、数多く知られている。しかしながら、タンパク質のアミノ基を介して目的とする標識化合物を共有結合的に付加させる場合には、水系での反応が必須で、反応溶液のpHが中性〜弱アルカリ性領域にあること、氷冷下から37℃程度の反応温度で短時間に反応が進むことなど、反応化合物を使用できる条件が限られており、NHSやITCが用いられる場合が多い。

 NHSやITCは中性の条件で、遊離一級アミノ基と反応する。アルキルアミンは弱塩基性で遊離アミノ基となるため、反応時のpHは8.5〜9が一般的である。タンパク質などの高分子への反応では、普通アミノ基が複数個ありpKaが低いアミノ基が存在するため、pH7程度のpH領域でも反応できる。アミノ基との反応は、加水分解との競争反応でもあるので、加水分解を抑えるには、低いpHや低温での反応が望ましい。

 標識試薬の水溶性が低い場合には、普通、ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解して、反応バッファーに加え、均一溶液として反応させる。溶解しにくい化合物を付加すると、化合物の付加によってタンパク質が不溶化することもあり、付加する分子数を必要以上に上げないことが求められる。また、蛍光試薬を結合させる場合には、蛍光試薬同士が近接すると蛍光消光が起こり、分子あたりの蛍光量が大きく減少するため、導入量のコントロールが極めて重要である。



図1  イソチオシアノ基と一級アミノ基の反応




図2 NHS基と一級アミノ基の反応



タンパク質のスルフヒドリル基への標識
スルフヒドリル基(SH基)は、通常、タンパク質中ではジスルフィド(S-S)となっており、SH基として存在する場合には、金属イオンと結合した構造をとり反応の活性中心となっているなど、タンパク質機能に大きく影響する。このようなSH基は、標識部位としては使用できない。そのため、タンパク質のSH基を標識部位として用いるには、ジスルフィド構造を還元し、SH基として使うことになる。ジスルフィドの還元には、ジチオスレイトール(DTT)や、β-メルカプトエタノール(β-ME)などが使用される。タンパク質中のジスルフィドを全て還元してSHとすると、タンパク質機能が失われてしまう可能性があるため、一部のSH基を還元し標識部位として使用する。

 SH基への標識にはマレイミド基やブロモアセトアミド基などが一般的に用いられる。いずれもpH6〜7.5の中性条件で使用でき、加水分解も受けにくいため、タンパク質標識に広く用いられている。但し、タンパク質によっては還元で活性がなくなってしまうものもあり、どのタンパク質にでも使用できる標識方法ではないが、抗体の場合は、還元が特異性を出す部分に与える影響は比較的少ないため、よく使用されている。還元によって失活する危険性はモノクローナル抗体の方がポリクローナル抗体の場合よりも高いと考えられるが、モノクローナル抗体の場合も還元剤の量を加減することにより、還元による活性低下を防ぐことができるため、適当な還元剤によって抗体のジスルフィドをSHとしマレイミド基やブロモアセトアミド基を使って目的化合物を導入することが一般的に行われている。抗体のヒンジ部位にあるジスルフィドが還元されSHとなった部分に目的化合物が付加することが理想的であるが、それ以外の部位のジスルフィドも還元されるため、還元剤の使用量を必要以上に用いないことが重要である。

 また、マレイミド基は中性の状態では安定であるが、pH7.5を超えると加水分解によりマレイン酸構造となるため、あまりpHを上げすぎないようにする。SH基を介して標識した抗体は、アミノ基を介して標識した抗体に比べ一般的に抗体の抗原認識活性が高い。これは、抗体への結合部位が部位特異的結合であるためと考えられる。しかしながら、還元操作を加えることによって抗体の構造変化が起こり、非特異的吸着の度合いも高くなることが観察される場合もある。シグナル/ノイズ比(S/N比)を向上させる目的としては、ブロッキング剤やバッファーの検討も必要である。



図3 マレイミド基とSH基の反応





図4 ブロモ(ヨード)アセトアミド基とSH基の反応


 弊社では、酵素(ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ)、蛍光タンパク質、蛍光色素およびビオチンをタンパク質に標識するためのキットを取り揃えている。これらの試薬には、あらかじめ活性エステル基あるいはマレイミド基が導入されており、タンパク質のアミノ基あるいはスルフヒドリル基を介して標識することができる。反応条件はすでに最適化されており、本キットを用いて簡便に標識タンパク質を調製することができる。本キットには、標識に必要な試薬やバッファー類などが全て含まれている。その他、フルオレセインやSulforhodamine 101、インドシアニン色素を標識するための試薬、HPLC分析用のラベル化剤、種々のリンカーを持つビオチン標識試薬および二種類のタンパク質を架橋するための二価性試薬を取り揃えている。



はじめての抗体標識プロトコル
直接標識法の利点や実施例などを解りやすくまとめました。
はじめて抗体を標識される方にご覧いただきたいプロトコルです。

 
  
   
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